▼和歌のスタイルで表現してみた
■Usage #6 楽しいか、自分?と自問して我に返る心として
迷ったら深呼吸して脱力笑顔 生きている間は楽しくないとね
[元歌]
生ける者遂にも死ぬるものにあれば この世にある間は楽しくをあらな (万葉集349番歌)
[解説]
わが身の外で起こることはコントロールできません。でも、自分を楽しい気持ちにするかどうかはコントロールできる、理屈では。だから、辛い時は、辛い考えプログラムを強制終了! 一度深呼吸して肩の力を抜いて笑顔を作って楽しい気持ちになるプログラムを起動するのです。
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■Usage #7 いま楽しいか?を判断する尺度の心として
楽しくて笑顔でいれるのなら どんな役回りも喜んで引き受けよう
[元歌]
この世にし楽しくあらば 来む世には虫にも鳥にも我れはなりなむ(万葉集348番歌)
[解説]
旅人は、楽しくいられるものなら虫でも鳥にでもなるよ、と言ってます。我われも、楽しくなれるなら、前に言ったことやメンツを捨てて君子豹変。総合的に判断を検討して何もしない、これでいかがでしょう。
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■Usage #8 発言せず分かった顔をするのはカッコ悪いぞの心として
沈黙は金にあらず泡(あぶく)かも、心情を正直に述ぶる者に及ばず
[元歌]
黙居(もだお)りて賢しらするは 酒のみて酔い泣きするになほ及かずけり(万葉集350番歌)
[解説]
旅人は60代で大宰府に長官として赴任、職場の部下や関係者たちと時々、宴会を開いてました。旅人は、参加者を見て、口を開かず賢げに振る舞う人より酔い泣きするタイプの人に親しみを感じたよう。もっとも大事な仕事の場面で、どちらをアテにしたかは分からないですけども。
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■Usage #9 分かった顔をして発言するのもカッコ悪いぞの心として
賢げに理屈を言う者より、しどろもどろでも心を開く者が勝っちょる
[元歌]
賢しみと物言ふよりは 酒飲みて酔ひ泣きするしまさりたるらし(万葉集341番歌)
[解説]
古来より病が膏肓に入ると、手も足も出ないと言います。ところが日常の問題は膏肓に入っていること多しです。だから上司の立場であっても、部下に賢しらにものをいうより、素直な気持ちになって、やってもらいたいのや、お頼いや、と言うほうが良さそう。お互いの間に楽しい気分が生まれて問題を膏肓から引っ張り出せそうな気がしますがどうでしょう。