世界を視野にビジネスを展開してきた20年

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別府湾が広々と眼前に広がる日出町豊岡に本社を構える株式会社エリア。今年で創業20周年を迎えた同社は、1993年に半導体製品の評価・解析を主たる業務とする会社として杵築市から、その歴史は始まりました。

当初は日本テキサス・インスツルメンツ日出工場からの受注が中心でしたが、半導体装置技術請負業務、プリント基板設計・製作業務、ソフトウェア開発業務、電子制御機器の設計・製造業務と順調に業務範囲を拡大してきたことに伴い、現在では東芝、ソニー、ルネサス等の大手メーカーをはじめ、取引先も順次広がってきています。これも評価・解析からスタートした、九州でも希有な存在である同社ならではの堅固な技術的基盤が強みとなり、評価された結果といえるでしょう。

「2003年に開発のためのテスターを導入し、テストエンジニアリングを主たる業務としたLSIテストシステムラボラトリーを日出町に開設したことが大きな転機となりました(2010年に本社と統合)。当社が打ち出しているビジネスモデルのプロダクトエンジニアリングは、この施設が起点となっています」(樋口 嘉代表取締役)

プロダクトエンジニアリングとは、LSI製造工程で分業された業務だけでなく、その前後の製造工程も含み、一貫して業務を行う技術コーディネーション。高度化・多様化・複雑化が進展するなか、自社内生産から外部工場や外注業者利用等による水平分業化体制に移行を進める業界において、コスト削減と時間短縮も見込める理想的な支援体制といえます。

「半導体業界は常に変化しており、この10年で大手メーカーの業界地図は大きく塗り替わりました。国内外を含めた業者間競争の激化により、淘汰された中小企業が多いのも事実です。しかし、かつてのように2ケタ成長は見込めないとはいえ、それでも半導体市場は着実に成長し続けています。厳しい環境の中で生き残っていくには、世界を視野に戦略を立案し、他にはない技術を磨き上げていかねばなりません」

エリアでは、半導体デバイスの評価・テスト・解析技術の人材育成事業にも積極的に取り組んでいます。社内向けに充実させた研修システムを、半導体関連企業の新入社員や学生に向けた基礎講座として開講。より現場に近い環境で習得できるため、受講生には大変好評です。

さらに樋口社長は、産学官が一体となって組織された『大分県LSIクラスター形成推進会議』の理事としても、積極的に参画し、リーダーシップをとっています。

革新的な手法で自社の未来を切り開きながら、業界全体の発展に尽力するエリア。本社受付に展示されている同社半導体関連製品から、その意気込みが伝わってきます。

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profile



株式会社エリア
代表取締役

樋口 嘉 氏

(上人・春木支部会員)

速見郡日出町大字豊岡字岩垣799番地1

TEL.0977-73-2485

FAX.0977-73-2486

■オフィシャルサイト
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