先日、3年ぶりに旅行をしました。行き先は福島県です。
福島県は2回目で、前回は2011年の9月、東日本大震災の半年後に訪れました。
当時タウン誌の編集長だった私は、東京で行われた全国のタウン誌編集長会議に参加。被災地である福島の編集長とは以前から交流があったこともあり、会議の翌日、他県の編集長たちと4名で福島へ向かいました。

福島の編集長Hさんの自家用車で、相馬市の海岸沿いなどを見学。根元から大きく傾いた公衆トイレや基礎しか残っていない建物跡、道端の草むらに横たわる、海から流されてきたであろう船、無人となった集落など、半年経っても手付かずの、被災地の生々しい現状を目に焼き付けました。

この時のメンバーで、12年ぶりの福島旅です。
今回もアテンド役を買って出てくれたHさんが、旅行前に旅のしおりを送ってくれました。今回は観光がメインです。さすが地元タウン誌の編集長だけあって、どこも魅力的で行程にムダがない。2日目のさくらんぼ狩りなどは、さくらんぼでお腹がいっぱいになるという、生まれて初めての経験をしました。

※人生初のさくらんぼ狩りは、木から摘んだものを30分食べ放題。激うまでした!

事前に希望を聞かれ、ここぞとばかりに「福島のゆるキャラのぬいぐるみを買いたいのですが」と私。昔Hさんには福島市の観光PRキャラクター「ももりん」のぬいぐるみをもらっていたこともあり、「探しときますね!」と快諾してくれました。

集合場所である郡山駅では早速、仕事で訪れたという本宮市のイメージキャラクター「まゆみちゃん」のぬいぐるみと出迎えてくれました。感激! 本宮市は福島県のほぼ中央にある“へそのまち”ということで、お腹に立派なへそが付いています。ピンクの髪の毛は、市の木であるまゆみの実がモチーフとのこと。

猪苗代湖や磐梯山を眺めながら会津若松市を巡って福島市へ。道中の道の駅など、目に付く土産物スポットに片っ端から立ち寄ってもらったおかげで、大量のゆるキャラの仕入れに成功。
行く先々に必ず、何かしらのご当地キャラクターがいる福島って素晴らしい!

硫黄泉の割合が多めの土湯温泉の「きぼっこちゃん」は、こけしがモチーフの可愛い女の子。土湯温泉は土湯こけしが有名で、三大こけし発祥地と言われているそうです。

現・猪苗代町生まれの野口英世の記念館の広報大使「ヒディ」も無事ゲット。ちなみに、猪苗代町自体にも野口英世モチーフのキャラクター「ひでよくん」がいます。どちらも髭に白衣姿で、ご丁寧に試験管を持っているところまで同じ! 激似すぎて、同一キャラだと思っていました。

コロナ終息祈願で脚光を浴びた、会津地方の郷土玩具・赤べこモチーフにいたっては、公認・非公認など乱立状態。もう何がどこのやらわかりません。私は一番好みである「あかべぇ」を連れて帰りました。

※鶴ヶ城にいた大きな赤べこ。ゆっくり揺れていました
1995年開催のふくしま国体のマスコットとして誕生以来、福島県のキャラクターとして活躍してきたベテランの「きびたん」は、同じく国体で誕生し、終了後大分県応援団“鳥”に就任した「めじろん」的な立ち位置。東日本大震災以降は福島県の復興シンボルとして活躍しています。震災後、復興や集客のためにゆるキャラの数が増えたような印象でした。

1泊2日の短い時間でしたが、完璧なアテンドのもと、楽しい仲間と日本酒に円盤餃子、フルーツ、自然、温泉と福島を大満喫。両手にはぬいぐるみとさくらんぼ、そして重さ8.4キロの登山用リュックサックを肩に食い込ませながら、大分に帰りました。次回は桃でお腹いっぱいになりたい‼️

※福島市のご当地グルメ「福島円盤餃子」を食べ歩き。大人気なのにチルドなど販売は行わず、店でしか食べられないのが潔い

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相原 利衣子
あいはら・りえこ:宮崎県都城市出身。大分市在住。株式会社Oulu(オウル)編集者、プロデューサー。大分の出版社で22年雑誌制作に携わり、2021年に編集プロダクション「Oulu」を設立。webメディアや新聞、パンフレットなどの紙媒体から、パッケージやグッズなどのプロダクトデザイン、ラジオ構成作家まで、「丸投げ、よろんで」の精神で活動中。趣味は飲酒、飲食全般で、初対面の人とも陽気に酒を酌み交わせるのが特技です。