※「アガベサミット2024 in 湯布院実行委員会の皆さん #2」からの続き
■イベントは僕らにとっての「学び」の場/高田淳平さん
1979年、メンバーで唯一の湯布院生まれ。「山荘 わらび野」2代目当主。ギャラリー「ある風景」、カヌレ専門店「CARANDONEL(カランドネル)」も経営。
湯布院は地震などの自然災害を経験し、再起を期して立ち上がった温泉地という側面があります。たとえば1975年には大分県中部地震が発生し、その風評被害で観光客が激減したことを機に、当時のリーダーの皆さんが取り組んだ観光辻馬車や「
ゆふいん音楽祭」「
湯布院映画祭」「
牛食い絶叫大会」が、湯布院のまちづくりの原点になっています。
「山荘 わらび野」も熊本・大分地震で大きな被害に遭い、2019年にやっと営業を再開したばかり。そこからコロナ禍となって観光業界全体が沈んだ後、いま再び新しい挑戦が始まったところです。
今回の「アガベサミット」にしろ、「芸術交円」にしろ、僕らは決してイベントで大風呂敷を広げようとは思っていません。あくまでも自分の宿や店舗ありきです。ただし芸術とか建築とか食文化とか、身近にあるものをより洗練させて人に伝えていく取り組みは、僕らにとって学びであり、喜びでもあるんです。
基本的に観光に携わる経営者も、そこで働く人たちも、自分のことだけで手いっぱいで、なかなか外に目を向ける余裕がないのが実際のところです。でも僕らのメッセージに何かを感じる人が出てきて、次はどうすれば湯布院のまちがよくなるか、まち全体で議論ができる素地を作りたいという思惑があるのも事実です。そういう意味では、僕らがどれだけ面白いイベントを提供できるかにもかかってきますね。
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■湯布院で人と人が交わる場をつくりたい/岩本鷹さん
1993年、大分市生まれ。APU卒業後に東京の会社へ勤務後、帰郷。「由布院温泉 旅館 光の家」を営む。
大分市出身の私にとっての湯布院といえば、しばしば訪れる場所といった認識で、身近な存在ではありませんでした。ところが湯布院で宿を営むようになり、今の湯布院ができるまで色々なものがたりがあったことを知って、このまちで生きることの意味や手応えを感じるようになりました。
同じ大分に住みながら、これまで湯布院が歩んできた道のりはあまり知られていないと思います。特に私たちのように、既に出来上がった観光地としての姿しか見ていない世代にとっては…。
そんな時に「芸術交円」の話を聞き、先輩たちと一緒に何かできないものかとメンバーに加えてもらいました。「アガベサミット」でもお手伝いさせていただいているのですが、参加される方も、そして私自身も、何か新しい発見があることを期待しています。
イベントを通じて、人が交わる場を作りたいという考えは、以前からありました。私が営む「旅館 光の家」は小さな湯宿ですが、ここで出会った人たちから小さな輪が生まれ、少しずつ広がっていけばいいなと思います。
「アガベサミット」翌週の9月26日(木)には、選書家の
川上洋平さんを招いて「
ゆふいんお話会」というトークセッションを開催します。世代を超えた交流の中から、湯布院が紡いできたものがたりを知るきっかけになればいいなと思っています。
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2024年夏の終わりに「アガベサミット 2024 in 湯布院」で心と体をととのえてみませんか。
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[DATA]
■日程 2024年9月14日(土)15日(日) 12:00~17:30
※アフターパーティー焚火&BBQ 18:00~21:00(両日開催)
■会場 温泉保養集落『束ノ間』 大分県由布市湯布院町川上444-3
※地図
■入場料 各日前売券 3,500円/当日券 4,000円
(入場料+入浴料+オリジナル手拭い+バウチャー2枚)
■チケット販売
https://agavesummit2024.peatix.com
■主催 AGAVE SUMMIT2024 in YUFUIN実行委員会