※「アガベサミット2024 in 湯布院実行委員会の皆さん #1」からの続き
■湯布院には「東京」がある
この見出しは、湯布院が全国に知られはじめた80年代はじめ、ある雑誌のコラムで見かけた一節でした。もちろんここでいう「東京」とは、その都市機能を指しているのではなく、まちづくりに「文化」という成分を取り入れ、多様な人が出会い交わえる寛容な「風土」、そして才能を「孵化」させるインキュベーター的機能を指した一節でした。
実際のところ湯布院には、いつの時代もサプライズがあり、新しいまちづくりのソリューションを生んできました。その中心には、まちを愛する人たちが常にいました。
「アガベサミット2024 in 湯布院」に関わる現地実行委員の皆さんも、湯布院をオモシロクしたいという思いは同じのようです。
4人のメンバーにコメントをいただいてきました。
※メンバーである「山荘 無量塔」の志津野類さんは、日程の都合で出席できませんでした
■始まりは自然発生的に生まれた「芸術交円」から/伊藤剛好さん
1977年、大分市生まれ。金鱗湖に佇むギャラリーカフェ「LA RUCHE(ラリューシュ)」オーナー。
実行委員の現地メンバーは、昨年開催されたアートイベント「芸術交円」を一緒にやった仲間たちです。由布院の3つのギャラリーと束ノ間の露天風呂で同時に開催された作品展でして、桑原茂一さんのキュレーションで、安齋肇さん、しりあがり寿さんなど国内の第一線で活躍する皆さんの作品を展示しました。最初は単独で開催を計画していたのですが、仲間たちと協力して湯布院のまちを周遊できるようにしたら、もっと面白くなるだろうと考えたんです。“交円”というイベント名そのものです(笑)。
で、「芸術交円」に参加したアートディレクター・伊藤桂司さんの奥様の伊藤裕香さんが、東京と沖縄でテキーラバー「Gatito(ガティート)」を経営する傍ら「アガベサミット」の実行委員長なんです。その縁から湯布院を気に入ってくださり、そこから今年の2月くらいに企画の持ち込みがあり、じゃあ協力しますよとなったんです。県外にまで「交円」の輪が拡がったという感じですかね(笑)。
今回のイベントでは、アガベという珍しい切り口にアート、フード、音楽、温泉、そして湯布院がどう共鳴するか、僕たち自身も楽しみにしています。
* * *
■湯布院の居心地のよさに浸かってください/堀江洋一郎さん
1958年・横浜市生まれ。東京でクリエイティブ関連の仕事に従事した後に湯布院へ。イベント会場「温泉保養集落 束ノ間」を経営。
イベントではテキーラや珍しいフードはもちろん、眺めのいいテラスでシガーを嗜んだり、蓄音器から流れる音楽を聴いたりと、いろんな楽しみ方を準備しています。由布岳を眺めながら「束ノ間」の巨大露天風呂も満喫してください。