今では、企業の名刺代わりといっていいほどに普及した企業公式Webツール。ですが、ほんの十数年前は、ホームページを持っていることが自慢の種になるほど、一般的ではありませんでした。
ホームページに限らず、Webツールを導入する際には制作会社などに外注する企業が大半でしょうが、ここで「制作会社に大金払ってお願いしたから、SEO対策もきっと万全。検索上位、問合せバンバン確定やで!」と過剰な期待をしてはいけません。
SEO(検索エンジン最適化)は、これまで大小さまざまな転換期を経て今に至ります。そのサイクルは目まぐるしく、1年、早ければ数ヶ月サイクルで、イイ感じで推移していた順位がいきなりひっくり返ったり、最悪の場合サイトが閲覧不可になるなんてこと…実は、珍しい話ではないのです。

いえ、いたずらに検索順位を操作されているわけではありません。Yahoo!bingなど検索エンジンはいろいろありますが、中でもGoogleのルール(アルゴリズム)がWeb検索全体を牛耳っているのは確かです。

そのGoogleが徹底しているポイントはただ1つ。
「ユーザー(閲覧者)が満足すること」
です。

良質なサイトを適正に評価するために、アルゴリズムは常にバージョンアップしています。そして、Googleの想いにそぐわないサイトは、順位がどんどん下がります。

「実際、アルゴリズムって何なん? わからんけん最新のSEO対策を専門の人にやってもらわんと!」と思う気持ちもわかります。ですがその前に、実は社長さんや社員さんでもできることがあるのです。

それはズバリ、ホームページを動かす!です。
※注:SEOにはサイト制作段階で行なうプログラミングや、公開時に表示するサイトの中身(コンテンツ)など、さまざまな条件が絡み合って作用します。今回ここでは、サイト公開後の文章コンテンツに限ってお話します。

ここ10年ほどの間に作られたものであれば、(当時からの傾向を遡ると)公開後に制作会社に頼まなくても投稿(更新)できるページが仕込んであるサイトがほとんどです。
きっと、ホームページが完成した時「今日から公開です。投稿頑張ってくださいね!」と言われた方もいるでしょう。
更新・投稿ページは、広告宣伝費を別途かけずに、企業がいつでも情報を発信提供して、商品やサービス、はたまた企業内の良好な様子をアピールすることができる…いわば、24時間勝手に働いてくれる宣伝隊長
ですが、Webライターとして私が思うに、公開してから「お知らせ・トピックス」や「社員ブログ」「導入事例」といったページをまったく更新していない、または「投稿はまだありません」の状態のままのサイトが多い多い!!

ユーザーは、前回見た時と変わりのないサイトを何度も見に来ません。“変化なし”を確認するやいなや、あっという間にそのページを×ボタンで閉じます。そして、「この会社、大丈夫?完全にサイト止まってるけど」と思われてしまうと、その後に引き戻すのはかなり難しくなります。

残念ながらホームページ運営者は、ユーザーの着眼点に気づきにくいものです。
ただ、逆の立場だったらどうでしょう。
自分がネットサーフィンしていて、半年更新していないサイトを見たら「情報、古っ!!」と思いませんか?

あらためて言いますが、Googleは、利用者が満足する・有益だと思うサイトを運営してほしいのです。より早く、正確で、閲覧者が喜ぶ情報を掲載しているサイトだと評価するために、アルゴリズムは常に変化しています。

ということは裏を返せば、更新を怠らず、コンスタントにお客様のために情報発信し続けて“動いているサイト”は、おのずと順位も上がるのです。

……こんな単純なことで?と思われるかもしれませんが、Googleさんは「きちんと更新されているサイトは評価が上がるよ」「更新していないサイトの評価、落とすよ」という類のアルゴリズムを仕込んでいます。
ネット上には星の数ほどサイトがありますが、何かしら更新すれば、「さてさて、どこを更新したのかな?」と、アルゴリズム=プログラムが変更箇所をいちいちデータ分析しています。これが“クロール”というやつです。更新した内容も文字、単語できちんと解析しています。(ここではアルゴリズムの詳しい内容について触れませんが、それはそれはものすごい解析力なんですよ)

そしてきちんと更新しているし、内容もサイトにピッタリ。いいじゃん」とGoogleさんが評価すれば、じわりじわりと検索順位が上がる
順位が上がれば見つけてもらいやすくなる。見た人が「ここ良いよ!」と誰かに勧めてくれるかもしれない。すると閲覧数が伸びて「見られてるね。ユーザーの役に立ってんじゃん!」と、さらにGoogleさんの評価が良くなる…この繰り返しです。

2012年頃までは、法の抜け穴のような小手先の手法で“公開後 即検索1位”も取れました。
しかしその後、アルゴリズムはアップデートを何度も繰り返し、小手先作戦は着実に駆逐されていき、サイトはじわじわと時間をかけて『育てる』ものになりました。
更新をするたびに新たな情報が加わり、それを繰り返していけば、サイト1つに膨大な情報量を含んだ、会社の情報資産にもなります。

投稿作業であれば、すぐにでも取り組めそうですよね。これまでまったく更新していなかったサイトなら、順位の変動はきっと大きいでしょう。試す価値ありです。
ただ、ユーザーの知りたそうな情報をコンスタントに投稿しつつ、ランキング結果を急がず見守る姿勢は忘れずに。

【今回の脳内解放の法則】
ホームページは公開後も気を抜かずに。更新必須!
ホームページは、閲覧する人が知りたくなるような情報をコンスタントに投稿し、育てていくものです!

この次に問題になるのはきっと「何を投稿したらいいのかわかんない」「どんなふうに書けばいいの?」といったところでしょう。

私自身、これまで「文章が苦手だ・書けない」という方にたくさんお会いして、アドバイスも行なってきました。
ご要望があれば個別のご相談もお受けしていますが、それでは別途コンサル費が発生してしまいますので(笑)、次回からは、実際にWebライティング講座の中でお話することを抜粋していきます。
てことで第4回は「Webライティングの基本1 今の時代に求められる文章とは」。
乞うご期待。

profile

竹林みか
たけばやし・みか:大分県宇佐市生まれ。
ネコがいて甘いものがあれば、ある程度の苦境を乗り越えられる“主に主婦。ライターとして仕事を請けつつ、家の中では家事最優先。スキマ時間でデスクに向かい、モニターを睨みながら鬼の形相でキーボードを叩く。原稿の構成に多くの時間を費やし、納期ギリギリまで文章をこねくり回して自分を追い詰めるタイプ。
常に最高と最低の状態を想像して、メンタルの疲弊をブロックする習性がある。想像力&妄想癖強め。女性起業家プロジェクトIGCメンバーに加入し、ライター業ほかさまざまな活動を通じて事業経営のカタチを日々勉強中。
関東圏Web制作会社の依頼で執筆を重ね、現在は県内お取引が中心。「人の縁・かかわり」を育みながら、出前講座やフリーランスの働き方を語る講話の依頼をこなす。
平成29年よりスタートした「大分県在宅ワーカー(現:テレワーカー)養成講座」内ライティングコース講師を5期に渡り担当している。
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■女性起業家プロジェクト「iGC」プロフィール
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